当院では
待合室を拡張した5年前から、スペースの一角を使って患者さんの趣味の作品などを展示させてもらっています。
9月から、文化刺繍の作品展示をしています。
この作者は60代男性Hさんです。
見た感じはとても刺繍が趣味とは思えない(失礼!)、スポーツ大好きな熱血漢です
Hさんは、30代の時にアキレス腱を切って入院されました。退屈な入院生活で、隣のベッドの若い男性が作る文化刺繍の作品に一目惚れ!
すぐに道具をそろえて、見よう見まねで作品を作り始められたそうです。
小さな針と糸で布をチクチク刺していく作業は、男のすることではないとさえ思っていたというHさんでしたが、退院後もすっかりその魅力にとりつかれ、30年以上経った今も、ずっと作り続けておられます。
今回その中から選りすぐりの作品をお借りして展示させてもらっています。
入院を余儀なくされたときは、とても落ち込んだHさんも、
「怪我という災難がなかったら、自分は文化刺繍という"福"に出会えなかった。作る喜びが励みになったし、できた作品を見て癒やされた。」
「数年前に患った脳梗塞の時も、また文化刺繍の作品を作りたいと思う気持ちが自分を元気にしてくれた」
とおっしゃいます。
先日、台風21号、北海道地震とまた立て続けに大きな災害がありました。
今年は災害が次から次へと発生し、多くの犠牲者、被害を受けられた方々がありました。心よりお見舞い申し上げます。
天災の前では無力であることを痛感しますが、
せめて、少しでも福に転じますようにただただお祈りします。 事務 UME