この夏、スーパーの米売り場の棚が空っぽになっていました。
メディアも「米がない」と騒ぎ始めました。
ふと小さい頃のことを思い出しました。
米農家だった我が家は、新米が採れた晩には、食卓にピカピカつやつやのご飯が並びます。その、ふっくらとおいしいこと!
ところが数日後には、ピカピカしないご飯ができてきます。
私は母に聞きました。
「なんでピカピカのお米じゃないの?」
「去年のお米がまだあるからね。それを食べきったら新米食べるよ。」
「どれぐらいでなくなる?」
「来年の春頃かな」
「そしたら、それまでずっと古いお米たべるってこと?やだやだ」
「お米はね、一年に一度しか採れないから、もしも台風や冷害でお米が十分に採れない年があったらどうなる?お金も入らないし、食べるお米もない。そうなったら困るから、次の年も食べれるくらいに多めにとっておくんだよ」
「・・・うん・・・」(子ども心に、お金がないのは困ると、納得したのを覚えています)
今回の米不足は、昨年の猛暑で米が十分に採れなかったことや、小麦粉の高騰でパンや麺離れが進んだこと、また、インバウンドで外国から来る旅行者が増えて米の消費も増えたたこともあるようです。
とにもかくにも、私たちの主食であるお米が食べられないのは困ります。
9月に入り、新米がとれ始めたので、スーパーの棚にもお米が並び始めました。ほっとして、いつもよりも多めに買ってきましたが、値段は高い・・・。しかも、みんなが買い占めたら、来年も同じようになくなってしまうのでは?
「どうしたらいい?」
仏前で母に聞いてみましたが、返事はありませんでした。
(事務UME)
*画像はインターネットサイトより