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院長のひとり言~新型コロナワクチンのすすめ~

2021年2月27日|カテゴリー「院長のひとり言
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                  都内の病院で始まった新型コロナウイルスワクチン接種

                     Photographer:Pool/The Yomiuri Shimbun/AP Images

「センセー、わしゃーコロリ?(コロナ)ワクチンはいつ頃打てるんかいのぉ、そもそも打たにゃいけんかいのぉ。」


2月14日に米国ファイザー社の新型コロナワクチンが日本でも認可され、17日から医療従事者の先行接種が始まったことが報道されると、当院の診察室でもこんな質問をされることが多くなってきました。


通常、新しいワクチンの開発には10年以上の年月がかかります。今回は、人類の英知を結集して、「核酸ワクチン」という新しいタイプのワクチンがわずか1年で開発されました。しかも、欧米の臨床試験によると、このワクチンを打った人は、打たない人に比べ発症が20分の1になるそうです。インフルエンザのワクチンが2分の1程度と言われているので、この効果は驚異的です。


副反応については、今までの報告によると、一時的に筋肉注射をした部位の痛みや、だるさや発熱、関節痛が出る人もあるようです。最も恐れられている重篤なアレルギー反応(アナフィラキシーショック)は、20万人に1人程度の稀なもので、適切に対応すれば大丈夫です。


新型コロナ感染症は、このまま感染対策を徹底しながら自然感染に任せていると、流行が終わるのに5年から10年くらいかかるとも言われています。新型コロナワクチンを全国民の6~7割の人が打つことで集団免疫を獲得し、流行をより早く終わらせることができるでしょう。


マスクなしで自由に会いたい人と会って、飛沫を気にせずゆっくり食事や会話ができる、そんなあたりまえの日常を一日も早く取り戻すためには、できるだけ多くの人がワクチン接種をしていくことが現状ではベストの方法なのです。



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