当院でも、待ち時間を減らすため、診療を効率よく回すよう
スタッフでいろいろ考えて工夫してきました。
けれども、ていねいに診察をするためには限界があり、なかなかうまくいきません。
3年前の5月、当院は待合室を広くする増築工事をしました。
同じ待っていただくなら、少しでも気持ちよく待っていただけるよう考えました。
眺める庭、一人がけのソファー、大きな本棚、ギャラリー・・など、一風変わった待合室ができあがりました。
その日から、いろいろな光景が見られるようになりました。
*低学年向けの物語をゆっくり指を当てながら読む70代女性。
「小さい頃は本も買ってもらえんかった。だから、小さいときに
読めんかったお話、今読むんよ。幸せなことじゃあ。いっぱい読めてええわあ。」
*庭に咲いている花を見ながら談笑する女性2人。
「あれは挿し木で増えるよねえ」「あら詳しく聞かせてください」
聞けば、初対面の方同士。
*ギャラリーに飾った神楽面を見ながら話しかけてくださった80代男性。
「小さい頃はね、神楽の八調子を聞くと嬉しくてねえ。あー、思い出すと
今でも楽しくなるねえ。」と満面の笑み。
気持ちよくさせてもらっているのは、こちらの方でした。
・・・とは言え、皆さん忙しい毎日です。待ち時間短縮策、続いて検討していきます。
UME(事務)